暴力的な夫が頑なに離婚を拒み、裁判離婚が成立した事例

2023/11/30

相談内容

【相談者】30代女性、会社員、子3人
【相手方】夫(30代・一人親方・収入は不明(あまりない))

夫は、何度も暴力事件・傷害事件を起こし、警察のお世話になっている。
一人親方をしているが、仕事を請負先ともケンカをして、手に負えない。
私(相談者)も顔を殴られて、青タンがしばらく消えなかった。
夫から酷い暴言を受け続けて、耐えられなくなり、3人の子を連れて、実家に逃げ帰った。
夫は、ギャンブル代のため、300万円ぐらい借金をしている。
婚姻費用や養育費などはいらないから、親権だけ取って離婚したい。

解決の流れ

離婚調停を申し立てた(一応、婚姻費用分担調停も申し立てた)。
夫は、頑なに離婚を拒み、第2回調停期日に調停不成立。
婚姻費用は、審判に移行して支払いが命じられたが、予想通り1円も支払われなかった。
離婚訴訟では、養育費は請求せず、離婚と親権だけを求めた。
訴訟になっても、夫は離婚を頑なに拒み、尋問をすることになった。
尋問では、遮へい措置をとることを申し出たところ、認められ、依頼者(妻)と夫が互いに見えなくなるよう、裁判所の法廷に衝立が設置された。
判決で、離婚と3人の子の親権者を母とすることが認められた。

解決期間

調停申立てから訴訟の判決まで1年4か月

弁護士のコメント

相手方(夫)が頑なに離婚を拒むため、粛々と手続きを進めていった。そのため、「調停申立て→不成立→訴訟提起→判決」とフルコースで最後まで進んだ手続きとしては比較的早期に(1年4か月)、裁判離婚が成立した。